住む場所ではない。浅草に対して私が抱いていたイメージを一言で表すならそれだ。
浅草といえば、雷門に浅草寺、仲見世商店街に浅草花やしき。外国人からの人気も高い、言わずと知れた定番観光スポットだ。年間の観光客数は3,000万人に上るとのデータもある。それゆえ、よく言えば賑わっている、悪く言えばごった返しているという印象が強く、居を構える場所とは考えられなかったのだ。
そういうわけで、今回紹介するエルスタンザ浅草に向かう道中、私の気分は好奇心と懐疑が入り混じった複雑なものだった。
大勢の人で賑わう仲見世通り。
エルスタンザ浅草のエントランス前は、交通量の少ない静かな道になっている。
エルスタンザ浅草の最寄り駅は、東京メトロ銀座線の浅草駅だ。駅を出ると、人力車が目に留まった。乗っているのは色鮮やかな着物に身を包んだ外国人観光客だ。
それを見てうっかり観光気分が盛り上がった私は、せっかくだから仲見世通りを通って行こうと人混みの中に分け入り、すぐに後悔した。平日の昼間にもかかわらず、通りは人であふれていて、前に進むこともままならないほどだったからだ。しかも、美味しそうな甘い香りや香ばしい匂いがそこかしこに漂い、鼻をくすぐってくる。このままでは、取材を忘れて食べ歩きに没頭してしまいそうだ。
落ち着いた佇まいのエントランス。
やはり浅草は住む場所ではないかもしれない――固まりかけたその思いはしかし、程なく揺らぎ始めた。あれほど視界を埋め尽くしていた修学旅行生の集団も、夢中で写真撮影する人々も、浅草寺を通り過ぎるとぱったりといなくなってしまったのだ。
言問通りを渡り、浅草6丁目に足を踏み入れると、住宅や小規模なオフィスビルが並ぶ街並みが広がる。道幅はあまり広くなく、交通量も少ない。ここに来るまでに何度も目にした人力車も走っておらず、もちろん観光客の姿もない。落ち着いた住宅街といった雰囲気だ。浅草にこんなエリアがあったのか……と辺りを見回した私の目に、白く輝くマンションが飛び込んできた。
マンションから東京メトロ銀座線の浅草駅までは徒歩8分。
そのマンション――エルスタンザ浅草は、鉄筋コンクリート造の9階建てである。竣工は2017年11月。共用設備として、駐輪場やバイク駐輪場、不在がちでも荷物を受け取りやすい宅配ボックスが用意されており、快適に暮らせそうな予感がする。セキュリティ面でも、オートロックや防犯カメラが設置されていて安心だ。そして何より、一大観光地から500mほどの場所とは思えないほど静かな住環境である。浅草の知らなかった一面を見せてくれたこのマンションに、私はこっそり感謝したのだった。
余談だが、取材を終えて浅草駅に戻るときは、仲見世通りとは別の観光客が少ない道を歩いてみた。往路の苦労が嘘のようにスムーズに駅まで行くことができた。毎日あの人混みをかき分けて駅との間を行き来するとなると、通勤通学が苦行になってしまいそうだと心配していたが、取り越し苦労だったと気づいた次第である。
物件名称 | エルスタンザ浅草MAP | 所在地 | 東京都台東区浅草6丁目14-1 |
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賃料 | --- 円 | 交通 | 東京メトロ銀座線「浅草」駅徒歩8分 |
間取 | 1K,2K,2DK | 専有面積 | --- |
構造/階建て | 鉄筋コンクリート造/地上9階 | 築年月 | 2017/11 |
総戸数 | 29戸 | 管理人 | |
駐輪場・バイク置き場 | 設備 | 、 | |
特徴 | 備考 | ||
特記事項 | 次回更新日 |
エントランスのオートロックに加え、敷地内の各所に防犯カメラが設置されており、住民の安全を守っている。忙しい日々を快適にサポートしてくれるのは宅配ボックスだ。留守がちでもスムーズに荷物を受け取ることができ、重宝する。
マンションから約800m、徒歩10分ほどの距離に隅田公園が位置する。隅田川の両岸にまたがる公園で、台東区側からは川越しに東京スカイツリーを望むことができる。桜の名所としても知られ、春には桜まつりが開催されるほか、梅やアジサイなどの花も楽しめる。また、隅田川花火大会の会場でもある。
浅草寺周辺には、仲見世商店街や新仲見世商店街をはじめ、多くの商店街が立地する。売られている商品は、人形焼きや手焼きせんべい、土産物、伝統工芸品、祭り用品など多彩だ。所狭しと並ぶ店の間を大勢の観光客が行き交い、活気に満ちている。
浅草寺(約500m/徒歩7分)。創建は628年と伝えられる。古くから信仰を集め、源頼朝や徳川家康なども武運を祈願した。2月の針供養会、7月の四万六千日・ほおずき市など、さまざまな年中行事が行われる。ちなみに、浅草寺のおみくじは凶が多いと言われている。
浅草寺病院(約350m/徒歩5分)。内科や外科、眼科、耳鼻咽喉科など多彩な診療科目を扱う。
浅草花やしき(約700m/徒歩9分)。園内のローラーコースターは1953年に造られたもので、現存する日本最古のコースターとして知られる。
台東リバーサイドスポーツセンター(約550m/徒歩7分)。プールやテニスコート、屋内競技場、トレーニング室などの施設がそろう。
台東区立浅草公会堂(約850m/徒歩11分)。正面入り口前には、浅草ゆかりの俳優や落語家などの原寸手形とサインが展示されている。
マルエツ プチ 花川戸二丁目店(約300m/徒歩4分)。22時まで営業しており、帰りが遅くなっても買い物ができる。
記事作成 2018/3/6 高橋千尋