尾久…その地名は、私にノスタルジックな感情をもたらせてくれた。「ディアレイシャス尾久駅前」へ訪れる前日、久しぶりに島田荘司の著書『異邦の騎士』を引っ張り出してきた。記憶喪失に陥った男が自分の手記を見つける。自分は愛する妻子を殺してしまったのか―葛藤する男の悩みを、名探偵・御手洗潔(みたらいきよし)が解決。御手洗シリーズ最初の事件を描いた傑作ミステリーであるが、物語の舞台の一部となった土地が尾久であった。1988年に上梓された異邦の騎士を皮切りに、中学生時代は随分と御手洗シリーズにハマった。ホームズ役の御手洗、ワトソン役の石岡のやり取りが、最高に面白かったのだ。
「ディアレイシャス尾久駅前」の住所は昭和町、目の前には明治通り。
木目が美しいエントランス部分。しっかり手入れされているのが、分かる。
何年かぶりに読み終えた異邦の騎士は時代を感じさせず、今でも十分に通用する作品であった。それより、初めて降り立つ東北本線尾久駅の方が、どことなく郷愁を感じさせる懐かしい雰囲気に思えた。余談だが住所の尾久は〝おぐ〟と読むが、JRの駅名は〝おく〟と発音し、アナウンスでもおくになっている。これは、駅開業当時の国鉄関係者がおぐを訛りだと勘違いしたことに由来するという。JRの駅から8分ほど歩くと、都営荒川線の荒川遊園地前駅が現れ、路面電車と相まって、ますます風景が懐かしい雰囲気になってくる。
エントランス前には、植栽があしらわれており、緑に癒される。
今回ご紹介する「ディアレイシャス尾久駅前」が建つ住所は、昭和町である。目の前を明治通りが走るのが、いかにも明治、大正、昭和―と、歴史と共に歩んできた尾久を表しているようで、面白く感じられた。
さて「ディアレイシャス尾久駅前」に目を向けてみると、年季の入った建物が多い尾久の中で、ひときわ目立つきれいさと、高さを誇っている。このような建物に住んでいるだけで、自慢ができそうである。入り口はオートロックで管理、敷地内には防犯カメラも設置されており、セキュリティ面も安心。宅配ボックスやメールボックス、駐輪場、ゴミ置き場と共用部分は全てきれいに保たれており、気持ち良く利用できる。
エントランスをくぐると、左手が建物内への扉。正面には日中管理人が駐在する。
周辺はあらかわ遊園をはじめ、スポーツハウスや公園など、老若男女問わずゆっくりと自分のペースで楽しめる施設が揃っている。「ディアレイシャス尾久駅前」は、小型の犬が飼育可能だから、この機会にワンちゃんを家族に迎え、毎日公園まで散策…などという楽しみ方も良い。
また都心へのアクセスも良好。JR尾久駅から、東北本線でひと駅移動すれば上野へ、また東京駅までも2駅11分で出ることができる。都心へ通勤し、家の近隣ではのんびり過ごす―そのような暮らしに憧れを抱きつつ、今回は尾久を後にしたのであった。
物件名称 | ディアレイシャス尾久駅前MAP | 所在地 | 東京都北区昭和町1丁目1-18 |
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賃料 | --- 円 | 交通 | 東北本線「尾久」駅徒歩4分 |
間取 | 2LDK,1K | 専有面積 | --- |
構造/階建て | 鉄筋コンクリート造/地上13階 | 築年月 | 2017/04 |
総戸数 | 56戸 | 管理人 | |
駐輪場・バイク置き場 | 設備 | 、 | |
特徴 | 備考 | ||
特記事項 | 次回更新日 |
建物内に入って、まず気付いたことがエレベーターに設置されたモニターの大きさ。内部の様子がはっきり見ることができる。敷地内随所に6箇所の防犯カメラが設置されており、いざという時には警備会社が駆け付ける。このようなセキュリティなら、日々安心して生活することができる。
メールボックス及び宅配ボックス、は、大理石調で豪華な雰囲気。またゆったりとした作りの駐輪場、24時間ゴミ捨てが可能なゴミ置き場など、どの部分もきれいに管理されており、気持ち良く利用することができる。
都内唯一の公営の遊園地、あらかわ遊園(1000m/徒歩13分)。日本で1番遅いジェットコースターや、観覧車などのアトラクションが楽しめる。園内には他に小動物園やピクニック広場、遊具施設、水遊び場などがあり、小さい子を連れて遊びに行くにはピッタリ。
三ノ輪橋~早稲田間を走行する、路面電車。都内では、この都電荒川線と世田谷線しか見ることができない。
東北本線尾久駅(320m/徒歩4分)。郊外の駅のようなのんびりした雰囲気。
あらかわ遊園スポーツハウス(800m/徒歩10分)。温水プールやトレーニングルームを有する、公共のスポーツ施設。
あらかわ遊園スポーツハウス周辺の公園(800m/徒歩10分)。スポーツハウスの周辺は公園として整備されている。散策する人や、小さい子どもを遊ばせる家族などの姿が見受けられた。
西尾久四丁目バス停(170m/徒歩3分)。池袋駅や西巣鴨などにバス1本で行くことができる。
記事作成 2017/7/6 山崎恵美
山崎恵美
20代で都内の不動産会社へ入社。戸建・マンション等の居住用賃貸の仲介を手がけながら、不動産実務を習得。仕事を通じて得た知識を元に、執筆活動を行っています。得意なエリアは南西エリア、城西エリア。
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