年の瀬も押し迫ったある日、駅の構内で長蛇の列が目に留まった。話題の店でもできたのかと思って列の先頭を見ると、そこにあったのは宝くじ売り場。躍る「年末ジャンボ」の文字に、そうか、今年もそんな時期か――と初めて気がつく程度には、宝くじの類に興味のない人間だ。記憶をたどってみても、「宝くじが当たったらあれをしたい、これを買いたい」というような空想をした覚えがない。「捕らぬ狸の皮算用」的な考え方が性に合わないのかもしれない。自分で言うのも何だが、夢のない人間である。
パークハビオ目黒リバーサイドから目黒不動までは約900m/徒歩12分。
マンションのアプローチ。石造りの道が重厚な扉につながる。
しかし、そんな人間はどうやら少数派のようだ。多くの人は昔から、くじに一攫千金の夢をかけてきたらしい。そのいい例が江戸時代の富くじだ。初期のころは当選してもお守りがもらえるだけだったようだが、やがて金銭と結びつく。その人気ぶりは、幕府が禁令を出すほどだった。ただし寺社だけはこの禁令の例外で、修復費用の調達手段として富くじの販売を許可されていた。中でも「江戸の三富」として特に有名だったのが、谷中の感応寺、湯島天神、そして目黒の瀧泉寺だ。瀧泉寺は「目黒不動」の通称で知られる天台宗の寺。創建は808年と古いが、現在でも広く親しまれ、東急目黒線の不動前駅の由来にもなっている。
余談だが、色の名前がつく不動尊は目黒不動だけではなかったそうだ。目黒のほか、目白・目赤・目黄・目青の各不動があり、全部合わせて五色不動。私自身が東京出身ではないせいか、初めて聞いたときは何の戦隊ものかと思ったが、江戸時代からそう言われているらしい。
エントランスや駐車場など、随所に防犯カメラが設置されている。
閑話休題。前述の不動前駅から徒歩4分の距離に、今回訪れたパークハビオ目黒リバーサイドは建っている。名前の通り、目黒川がすぐそばを流れるマンションだ。取材したのは宝くじ売り場が賑わう12月だったので、残念ながら目黒川沿いの桜は見られなかったが、満開の桜を心の目で見て贅沢な気分になった。私は夢はないが、想像力は豊かな人間である。
石造りのアプローチを抜けてエントランスに入ると、オートロックと防犯カメラが設置され、住人の暮らしを守っていた。このマンションでは他にも、全住戸の玄関ドアに防犯センサーを取りつけるなど、多角的なセキュリティ対策を行っている。
共用設備としては宅配ロッカーが設置されており、自分の都合に合わせて荷物を受け取ることができる。また、敷地内には駐車場とバイク置場、駐輪場を用意。バイク置場は屋根付きで、愛車を風雨から守ることができるのが嬉しい。
不動前と目黒の2駅が利用可能で、主要駅に便利にアクセスできる。
マンションの外に目を向けてみると、最寄りの不動前駅のほか、目黒駅も利用可能。渋谷や品川、新宿などのターミナル駅に容易にアクセスできる。近隣に買い物ができる場所が多いのも特徴だ。不動前駅周辺の商店街に加え、マンションから徒歩5分圏内に複数のスーパーが存在。さらに目黒駅の近辺には大きな商業施設もあり、日常の買い物からちょっとしたお出かけまで、徒歩圏内で可能だ。
セキュリティも設備も整い、立地面でも魅力的なパークハビオ目黒リバーサイド。だが、若輩の身で住むにはちょっと分不相応だろうか――そう諦めかけたとき、ふとひらめいた。こんなときこそ、あのせりふの出番ではないか。そう、「宝くじが当たったら」――だ。「宝くじが当たったら、このマンションに住みたい!」パークハビオ目黒リバーサイドは、私にも夢を持たせてくれるマンションだった。
物件名称 | パークハビオ目黒リバーサイドMAP | 所在地 | 東京都品川区西五反田3丁目11番2号 |
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賃料 | --- 円 | 交通 | 東急目黒線「不動前」駅徒歩4分 |
間取 | 1K,1LDK,1R | 専有面積 | --- |
構造/階建て | 鉄筋コンクリート造/地上10階 | 築年月 | 2015/02 |
総戸数 | 99戸 | 管理人 | |
駐輪場・バイク置き場 | 設備 | 、 | |
特徴 | 備考 | ||
特記事項 | 次回更新日 |
敷地内に駐車場とバイク置場、駐輪場が設けられ、愛車を安心して停めておくことができる。ほかに、留守がちでも荷物をスムーズに受け取れる宅配ロッカーを備え付けている。セキュリティ面では、エントランスのオートロックと各所に設置された防犯カメラが、住人の安全を見守る。
敷地を囲むようにさまざまな種類の草木が植えられ、マンションを彩る。そばを流れる目黒川と相まって、自然を身近に感じることができる住環境だ。また、木々が道からの視線を遮ってくれるのも嬉しいポイント。
エントランスをはじめ、共用部分の各所に石が効果的に用いられている。高級感漂う大理石調の壁や、日本庭園を思わせる置き石と玉砂利など、多彩な質感が目を楽しませてくれる。帰ってくるのが楽しみになりそうな、洗練された空間だ。
林試の森公園(約990m/徒歩13分)。1900年、当時の農商務省林野整理局の「目黒試験苗圃」として開設。その後、「林業試験場」と名前を変えて使用されてきた。林業試験場は1978年に筑波に移転。その跡地を整備し、1989年に現在の公園として開園した。その100年以上にわたる歴史から、園内には巨大な木が数多くある。多種多様な植物のほか、オオルリやカワセミといった野鳥も観察することができる。
大崎第一地域センター(約100m/徒歩2分)。品川区役所の出張所のような役割を果たす施設で、各種手続きや証明書の発行などができる。
不動前東急ストア(約165m/徒歩3分)。23時まで営業しており、帰りが遅くなったときなどにありがたい。
アトレ目黒(約780m/徒歩10分)。目黒駅直結の商業施設。食料品店やアパレルショップ、レストランなど多彩な店がそろう。
目黒川(約20m/徒歩1分)。都内有数の桜の名所として知られ、春には花見を楽しめる。
不動駅前通り商店街(約320m/徒歩4分)。不動前駅を中心に、南北に広がる商店街。飲食店や食料品、ブティックなどが軒を連ねる。
記事作成 2017/12/25 高橋千尋