住友不動産のラ・トゥールシリーズは都内主要エリアに展開する高級賃貸レジデンスだ。このレポートを書いている2017年4月時点で都内に20棟、ラ・トゥール渋谷はその15番目にあたる。
取材で現地を訪れると、住所が指し示す場所には、2010年9月竣工、地上25階地下3階の高層賃貸オフィスビル、住友不動産渋谷ファーストタワーが建っている。その3階~10階の部分が賃貸オフィスフロアで、12階~25階までが賃貸マンション『ラ・トゥール』という構成となっていたのだった。
地上25階地下3階、ラ・トゥール渋谷外観。
ラ・トゥール渋谷エントランス。
1階エントランスから入ると、表の首都高の喧騒がウソのように静寂に包まれた。モダンかつ気品にあふれたデザインで落ち着いた雰囲気をただよわせるエントランス。フロントのコンシェルジュが笑顔で出迎えてくれた。
ラ・トゥール渋谷は24時間有人管理で、来訪者に対してコンシェルジュが応対し、身元確認ののちセキュリティカードを貸与する。そうしてはじめて、来訪者はエレベーターホールからエレベーターを利用可能になる仕組みだ。このような段階を経ることによって、来訪者および入居者双方の手間をとらせず、居室へのスムーズなアクセスが可能となっている。
敷地内には録画機能付防犯カメラを設置。望みうる最大限のきめ細やかさで、入居者の安心を多方面から支えている。
ラ・トゥール渋谷エントランスホール。広々と気品あるデザイン。
エレベーターで上がりながら、階数ボタンを見つめる。このような高層マンションは、地震に対していったいどのような構造で対処しているのだろうとふと気になった。高層マンションへ入居するにあたり、建物の地震対策は最も気になる点のひとつである。
ラ・トゥールシリーズでは地震による被害を最小限におさえるため、最先端の建築技術による制震構造や免震構造をとりいれている。ラ・トゥール渋谷が採用するのは制震構造で、建物の柱や梁に制震ブレースという部材を組みこみ、地震のエネルギーを吸収するしくみだ。ブレースとは鉄筋などで作られた補強材のことで、これを柱や梁で囲まれた四角い部分に対角線状に張ることで、風などの横からの力に対し建物の変形を防ぐことができる。地震のたびに揺れを吸収するため、くり返し襲う余震にも堪えることが可能であり、その結果構造躯体の損傷を抑え、建物内部に発生する被害の低減につながる。古くは法隆寺五重塔や、近年では東京スカイツリーでも使われている工法だ。
世界でも有数の厳しい基準値を持つ日本の建築基準法でも、建築物の耐震は義務付けられていても制震は義務付けられていない。ラ・トゥールシリーズの制震構造システムは、入居者にワンランク上の住環境を保証するために欠かせないものである。
空から見たラ・トゥール渋谷周辺。災害時には地域の重要な拠点となる可能性を秘めている。
都内に高層タワーを竣工し、複合的なビジネスエリアを多数形成する住友不動産だが、2011年3月に発生した東日本大震災をうけ、入居者だけでなく地域防災に関しても役割を担うときがきたと判断したようだ。
東京で大震災が発生した場合、先の震災とは比較にならないほどの被害が予想される都心部分において、住友不動産では、オフィスビルやマンションという資産を防災拠点として地域住民の安心と安全に寄与する考えだ。一部の施設ではすでに、一時避難場所としての場所の提供、水・食料の備蓄や簡易トイレの用意などの対応が進められている。災害発生時に周囲よりひときわ高くそびえるタワーは、「あそこまで避難すれば大丈夫」という安心感を人々に与えるだろう。
住友不動産ラ・トゥールシリーズは入居者の安心と安全を約束するとともに、地域社会とのつながりを大切にし、未来へつながる町づくりをめざす。
物件名称 | ラ・トゥール渋谷MAP | 所在地 | 東京都渋谷区東1丁目2−20 |
---|---|---|---|
賃料 | 385,000 円~2,200,000 円 | 交通 | 山手線「渋谷」駅徒歩7分 |
間取 | 4LDK,1LDK,1R,2LDK,3LDK | 専有面積 | 51.1㎡~202.8㎡ |
構造/階建て | 鉄骨鉄筋コンクリート造/地上25階地下3階 | 築年月 | 2010/09 |
総戸数 | 121戸 | 管理人 | |
駐輪場・バイク置き場 | 設備 | 、 | |
特徴 | 備考 | ||
特記事項 | 次回更新日 |
エントランスではコンシェルジュが、来客時の応対・ご案内、宅配便の一時預かり、新聞配達サービス、クリーニング取次、メッセージ預かりなど、入居者にホテルライクなサービスを提供する。英語での応対も可能なので外国籍の方も安心して住むことができる。
来訪者に関しては24時間有人で対応。身元確認ののちエレベーターホール利用可能なセキュリティカードを貸与する。このような段階を経ることによって、来訪者および入居者双方の手間をとらせず、居室へのスムーズなアクセスが可能となっている。
表参道駅(約1㎞/徒歩12分)。
東京メトロ千代田線、東京メトロ銀座線、東京メトロ半蔵門線の3路線を利用できる。
JRも含めてのアクセスは、新宿駅13分・池袋駅14分・東京駅15分。都心~副都心を網羅できる立地である。
セブンイレブン渋谷区渋谷2の南店(約97m/徒歩1分)
ラ・トゥール渋谷の前を走る首都高速3号渋谷線(六本木通り)。谷町JCから世田谷区用賀へのび、東名高速に接続する。
青山学院大学(約280m/徒歩3分)
徳真会クオーツタワー(約400m/徒歩5分)。総合歯科医療サービスに加え、医科(内科、皮膚科)、ヘルスケア、審美、エステまで含めた総合メディカルビル
イタリア料理店トラットリア・シチリアーナ・ドンチッチョ(約180m/徒歩2分)。
記事作成 2017/4/5 田中みどり
田中 みどり
東京出身、東京の不動産に興味あり。物件に関して調べている間に、その土地の歴史や文化、地勢や植生などにまで興味が広がってしまい、物件そのものから遠く離れてしまうこともしばしば。反省することしきりである。
ゆくゆくはペット可物件で、保護猫預かりボランティア生活を送るのが夢。