今回取材した物件の名前は、リトルズLAPiS弥生町。このように大文字の中にぽつんと交じった小文字の「i」を見ると、思い出す逸話がある。万能細胞の一種・iPS細胞にまつわるエピソードだ。
iPS細胞は、人体のどの組織にもなる能力を持つ細胞だ。正式名称は「人工多能性幹細胞」という。英語表記の「induced pluripotent stem cell」を略して、iPS細胞と名付けられた。頭のiが小文字なのは、細胞の作製に成功した山中伸弥氏いわく、アップル社の携帯音楽プレーヤー・iPodを意識したのだそうだ。iPodのように広く普及してほしいという願いを込めた名前なのだという。名前の効果かどうかは分からないが、その後のiPS細胞の発展はご存じの通りだ。
リトルズLAPiS弥生町の館銘板。イラストがユニーク。
多色使いの石畳がお洒落なエントランス。
細胞の話はひとまずこのくらいにして、物件を紹介したい。リトルズLAPiS弥生町は、中野区弥生町に建つデザイナーズマンションだ。正面の外壁は木目調、側面はコンクリート打ち放しという面白い組み合わせになっている。エントランスは、足元に敷かれた石畳が特徴的だ。そういえば、マンション名の「lapis」はラテン語で「石」を意味する言葉である。建物の顔とも言えるエントランスに、さりげなくモチーフとして石を使ったのだろうか。
その石畳は、奥まったところにある入り口の扉まで続いている。控えめな照明も相まって、隠れ家に入っていくような高揚を覚えた。
だが、特にインパクトが大きかったのは、エントランスの脇に掲げられた館銘板だ。金属のプレートには、マンション名だけでなくかわいらしいイラストが刻まれている。イラスト入りの館銘板を見たのは初めてで、このマンションの遊び心に触れた気がした。
入り口はやや奥まっており、プライベート感がある。
もちろん、こだわりがうかがえるのは見た目ばかりではない。共用設備として、宅配ロッカーや敷地内のゴミ置き場など、忙しい現代社会での生活に便利なものがそろっている。
交通の利便性も魅力だ。最寄り駅は、東京メトロ丸ノ内線の中野新橋駅と中野富士見町駅。新宿や東京、池袋といったターミナル駅に乗り換えなしでアクセス可能だ。さらに、中野富士見町駅からは午前7~8時の時間帯を中心に始発電車が運行されている。この駅からなら、ラッシュ時にゆったり座って通勤することも夢ではない。
集合ポストはダイヤル錠式で、郵便物を他人に見られる心配がない。
取材を終えた私は、例の館銘板にもう一度目をやった。「LAPiS」という文字の並びをじっと見ていると、何となく「iPS」に似ているような気がしてくる。都会的なデザインや現代生活で重宝する設備を備えたこのマンションは、もしかしたらiPS細胞と同じように、時代の先端に立っているのかもしれない。そんな想像を膨らませる私の前で、館銘板のイラストが微笑んでいた。
物件名称 | リトルズLAPiS弥生町MAP | 所在地 | 東京都中野区弥生町4丁目11-7 |
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賃料 | 100,000 円~101,000 円 | 交通 | 東京メトロ方南支線「中野新橋」駅徒歩6分 |
間取 | 1K,1LDK | 専有面積 | 25.14㎡ |
構造/階建て | 鉄筋コンクリート造/地上4階 | 築年月 | 2017/03 |
総戸数 | 20戸 | 管理人 | 巡回 |
駐輪場・バイク置き場 | 設備 | 、 | |
特徴 | 備考 | ||
特記事項 | 次回更新日 |
スムーズに荷物を受け取れる宅配ロッカーや、いつでも利用可能なゴミ置き場は、忙しい暮らしの中で重宝する。駐輪場は敷地内に設けられ、愛車を安心して停めておくことができる。セキュリティ面では、エントランスにオートロックを設置。住人の安全への配慮が感じられる。
木目調やコンクリート打ち放し、ガラス、金属といったさまざまな質感の組み合わせが独特だ。直線的でスタイリッシュなデザインだが、落ち着いた色合いで周囲の街並みに馴染んでいる。デザイナーズマンションならではのお洒落さが魅力だ。
東京メトロ丸ノ内線の中野新橋駅と中野富士見町駅が、ともにマンションから徒歩6分の距離に立地する。また、マンションから約300m/徒歩4分の距離にあるバス停留所・中野車庫からは、渋谷駅や中野駅方面に直通するバスを利用できる。
みなみらいず(約450m/徒歩6分)。南部すこやか福祉センター、南中野地域事務所、南部スポーツ・コミュニティプラザからなる複合施設。地域事務所では、各種手続きや住民票の写しの交付などができる。南部スポーツ・コミュニティプラザには、トレーニングルームや温水プールが設けられている。トレーニングルームは22時30分まで、プールは22時まで利用可能で、生活の中にスポーツを取り入れやすい。
東京大学教育学部附属中等教育学校(約550m/徒歩7分)。東京大学と連携した独自の教育活動を行う。
中野新橋駅前郵便局(約650m/徒歩9分)。ATMは土日も利用できて便利。
佼成図書文書館(約700m/徒歩9分)。在家仏教教団・立正佼成会が開設した施設。約8万冊の宗教書を含む、20万冊以上の資料を所蔵している。15歳以上なら誰でも利用可能。
本五ふれあい公園(約280m/徒歩4分)。草地広場ゾーンと運動広場ゾーンから成る。防災井戸や災害用トイレといった防災施設も備えている。
まいばすけっと中野弥生町3丁目店(約550m/徒歩7分)。23時まで営業しており、帰りが遅くなったときも買い物ができてありがたい。
記事作成 2018/1/30 高橋千尋