今回、私が訪れたのは中央区晴海にある「DEUX TOURS CANAL&SPA(ドゥ・トゥール キャナル アンド スパ)」だ。フランス語で2つの塔を意味する「DEUX TOURS」、英語で運河を意味する「CANAL」。朝潮運河に沿って聳え建つ2つの建物を、的確に表現した名前だ。
そして、最後に1つ残った「SPA」。SPAとは恐らく温泉やリラクゼーション施設のことだ。しかし、名称に「&SPA」なんて表記されている他の建物を、私は知らない。名前にわざわざ入れるなんて、よほど自信があって注目してほしいポイントに違いない。それを確認すべく、私は取材に挑んだ。
DEUX TOURSの魅力の一つであるSPA。1回150円で利用できる。
スチームサウナ。こことは別に、ドライサウナのSPAも整備されている。
DEUX TOURSについて話す前に、まずは勝どきについて少し説明しておこう。地図を見てわかる通り、DEUX TOURSが建設されている場所は埋立地だ。明治から大正にかけて造成されたこの地は、日露戦争の時の「勝ち鬨」からその名がついた。しかし、埋立地自体のルーツはさらに江戸時代まで遡る。この時代の江戸の町は、経済の中心地として発展し、人口が増加していった。そこで問題になるのが、大量のごみの発生である。その処理のため、幕府が埋立地の工事をしたのが始まりだという。
さて、江戸時代にまつわる話をもう1つしよう。皆さんは「湯船」の語源をご存じだろうか?江戸時代の市民たちは、今でいうサウナのような「蒸し風呂」に入っていた。では、現代のお湯に浸かる、という入浴方法はいつから確立されたものなのか。江戸時代には、風呂桶は裕福な家や一部の武士の家にしかなかった。銭湯の数も少なく、一般市民はかけ湯程度で済ませていたという。そこで編み出された方法が、至るところに運河や水路がめぐらされていた江戸の町の形状を利用し、船でお湯を張った桶を運んだ移動式銭湯だ。その名残で「湯船」と呼ばれているそうだ。
勝どきに高々と立つDEUX TOURS。一見何の関係もないような「DEUX TOURS」と「お風呂」は、「江戸時代」というキーワードで繋がっていた。なんとも面白い。
自慢のスパはEAST館の2階に用意されている。
2つの繋がりを知ると、DEUX TOURSのスパに俄然興味が湧いてきた。実際のスパはどのようなものか…、「&SPA」から滲み出る自信の理由とは…。そんな疑問を抱きながら、意気込んでEAST館の2階へ向かった。
DEUX TOURSには、北に面した「STEAM&SPA」と東に面した「DRY&SPA」の2つのSPAが用意されている。それぞれに、女性に人気のスチームサウナと、発汗作用の高いドライサウナが併設されている。スパの広さは約200㎡、今朝、私が乗ってきた山手線4車両分の床面積に相当する。スパの中には、江戸の庶民が憧れた大きな湯船があった。足を思い切り伸ばして湯船につかれる、まるでどこかの温泉に来ているみたいだ。
こうして目の当たりにすると、DEUX TOURSのスパへの情熱やこだわりが伝わってくる。「&SPA」から感じた自信は、この想いの表れだったのか。
ツインタワーのDEUX TOURS。勝どきの象徴となっていくだろう。
スパだけとっても、住友不動産がどれだけDEUX TOURSに想いを込めているか感じ取ることができる。60周年を迎えた住友不動産の集大成。「誰も、真似できない」と謳うのは、それほどの強い想いを込めているからなのだろう。
「DEUX TOURS CANAL&SPA」
最初は単語の意味だけを捉えていた私も、取材を終えた今となっては、住友不動産の想いと歴史を象徴する名前に見える。この名前を背負って今後、勝どきを象徴する1つとなっていくことを望んでやまない。
物件名称 | DEUX TOURS CANAL&SPAMAP | 所在地 | 東京都中央区晴海3丁目13-1 |
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賃料 | 374,000 円 | 交通 | 都営大江戸線「勝どき」駅徒歩9分 |
間取 | 2K,2R,1R | 専有面積 | 57㎡ |
構造/階建て | 鉄筋コンクリート造/地上52階地下1階 | 築年月 | 2015/09 |
総戸数 | 管理人 | ||
駐輪場・バイク置き場 | 設備 | 、 | |
特徴 | 一部鉄骨造 | 備考 | |
特記事項 | 次回更新日 |
傍を流れる朝潮運河、桜が舞う黎明橋公園、DEUX TOURSを囲む植物たち…。周りを見渡すと、多くの自然に囲まれているのがわかる。目の前のれいめい橋通りは、車の通りが少なく閑静な雰囲気だ。
駅や大通りから近いことを忘れてしまうような、静かで穏やかな時間が流れている。
DEUX TOURSの特徴の一つと言えば、2つのSPAである。しかし、その他の共用施設も負けてはいない。開放的なエントランスやロビー、地上約140mにあるバー、フィットネスジム、キッズルームなど、様々な年齢や性別の方が利用できる施設が備えられている。
この贅沢な施設を利用できるのは、ここの住民の特権である。
DEUX TOURSの前を流れ東京湾に注ぐ朝潮運河。朝潮運河船着場から日本橋船着場までのクルージングが楽しめるようだ。朝潮運河にかかる橋の下をくぐれるのも、醍醐味の一つだろう。
また、夏頃にはハゼ釣りのポイントとしても知られている。釣りが好きな方はもちろん、新しい趣味として始めるのも良いかもしれない。
マルエツ 晴海三丁目店(50m/徒歩1分) DEUX TOURS敷地内1階にある、24時間営業のスーパーマーケット。時間や天候を気にせず利用できる。
セブンイレブン 晴海3丁目店(46m/徒歩1分) 建物の正面にあり、いつでも気軽に立ち寄れるのが嬉しい。その横には、ドラッグストアやクリーニング店も立ち並ぶ。
晴海トリトンスクエア(700m/徒歩9分) DEUX TOURSから出発し、晴海通りを渡った先にある複合商業施設。
黎明橋公園(290m/徒歩4分) 桜に囲まれたこの公園では、多くの園児たちが楽しそうに遊んでいた。
オリンピック選手村予定地(400m/徒歩5分) 建設が終わる頃には、さらに街が賑わいそうだ。
記事作成 2017/4/10 加藤美穂
加藤 美穂
南向き、角部屋、ペット可、セキュリティばっちり…。こだわりはたくさんあるから、じっくりゆっくり吟味して運命の部屋と出会いたい。
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